西表島でヤマネコを見れる確率は何%?
こんにちは。石垣島ナビです。
「西表島でヤマネコってどのくらい見かけるの?」
「西表島のヤマネコって、どこで見れるの?」
「西表島でイリオモテヤマネコに出会う方法はある?」って質問にお答えします。
本記事を読むと、
POINT・西表島でのテヤマネコの目撃頻度がわかる
・西表島でヤマネコが多く見られている場所がわかる
・西表島でヤマネコが見れるかもしれない方法がわかる
について知ることができます。
西表島に5年間住んでいた、カヌーガイドが紹介する「西表島のガイド目線の情報」です。
西表島のヤマネコ情報を知って、さらに西表島観光を楽しんでください!
目次
西表島でヤマネコを見れる確率は何%?
結論からいうと、西表島でヤマネコを見れる確率は非常に低いです。
具体的な数字でいうと「住民で、0.5%〜1%」の確率。
「旅行者で、0.001%〜0.009%」となります。
西表島に行っても、ほぼほぼ見れないのがイリオモテヤマネコです。
理由は、西表島のヤマネコは「野生」のヤマネコしかいないから。
具体的にいうと、動物園や施設で飼われているヤマネコはいません。
西表島でヤマネコを見れる確率は非常に低い
西表島で、イリオモテヤマネコを見れる確率は、非常に低いです。西表島に5年間住んでいたことがあるんですが、多くても年に4回がいいところでした。
島のオバアなどは「西表島に産まれたけど、1回も見たことがない」って人も多いです。
見かけると、環境省の施設「野生動物保護センター」に報告するんですが、センターの職員さんですら「えっ!どこにいたんですか!?私、見たことないんですよねぇ」なんて話をされるぐらいレアな動物です。
西表島に住んでいても、2/365~4/365(0.5%~1.0%)
西表島に住んでいた5年間に、自分が目撃した回数を年度ごとにまとめてみたのがこちら、
2014:3回
2015:4回
2016:4回
2017:3回
2018:2回
だいたい、年に3〜4回ほど見ることができました。
基本的には、冬場は目撃が少なく、梅雨前ぐらいから、見かけ始めるのが一般的です。自分はカヌーガイドをやっていたので、一般の人よりも、外に出かけることが多かったので、この数になったのかもしれません。
いずれも「5月〜10月」にかけての目撃がほとんどです。
確率を計算してみると、1年のうち2回〜4回なので、だいたい0.5%〜1.0%の確率になります。
島に年中住んで、生活していても、このくらいの低確率なんです。
観光の場合は更に少ない
それが、観光の場合になると、さらに少なくなります。
理由は、365日住んでいても年に2日〜4日。
観光で島に行く場合は、その2日〜4日のいずれかを選んで行かなければならないからです。
簡単にいうと、『ヤマネコが出歩いている日、ぴったりに西表島に行かなければならない』ってこと。
年に1回西表島に行ってヤマネコを見る確率、年2回の場合、年3回の場合を計算してみました。
その確率は、
年1回:0.001%~0.003%
年2回:0.003%~0.006%
年3回:0.004%~0.009%
数字だけ見ると、もう、ほぼほぼ出会えないって思った方がいいと思います。
西表島で、イリオモテヤマネコを見るのは、ほぼほぼ無理ゲーです。
1ヶ月に30件ぐらい目撃報告がある
とは言っても、実は、西表島でのヤマネコの目撃報告は「1ヶ月に30件ほど」あるんです。
西表島の住民は、ヤマネコを見かけると、「目撃場所・時間・頭数・ヤマネコの様子・どちらへ移動したか」など、環境省へ細かく報告します。
環境省は、この報告を受け「イリオモテヤマネコの調査や保護活動」に役立てています。
目撃報告は1ヶ月に1回「今月のヤマネコの目撃件数」として、港や、主要な施設にレポートが張り出される仕組みです。
そのレポートを読むと、1ヶ月にだいたい30件ぐらいの目撃例があるので、計算上では「1日に1回、誰かが、どこかでヤマネコを目撃している」ことになります。
もちろん、同じヤマネコを、同じ日に別の人が目撃した可能性もあるので、毎日見れる訳ではありません。
ですが、数字上は「もしかしたら、見れるかもしれないっ!」って期待させてくれる数字です。
西表島の旅行中に、もしかしたら、偶然、ばったり、出会えるかもしれませんよ!
ヤマネコを見る場所
「じゃあ、どこで見ることができるの?」って思うでしょう?
一言でいうと、『西表島でヤマネコを見れるのは<道路>』です。
基本は道路
環境省に報告されるヤマネコの目撃情報もほぼ、「道路」で目撃された情報です。
西表島の住民の間では一般常識なんですが、広くは知られていません。
普通に考えると、「山道で偶然ばったり出会う」なんてシュチュエーションが想像できますが、それはほぼ無い。
あったとしても、「川でカヌーを漕いでいる時に、川岸の森の中を歩いていた!」ぐらいです。自然の中で会えたらラッキー!
5年住んでいて年間300日ぐらい自然に入っていても、そんなシュチュエーションに出くわしたことは1回だけでした。
道路で目撃することの方が、圧倒的に多いです。
ヤマネコの痕跡を見つけるのは簡単
道路に出てくることが多いヤマネコですが、ヤマネコ本体を見かけることは、かなり確率が低いです。
ですが、ヤマネコがいた痕跡を見つけることは、比較的簡単にできます。
ヤマネコのふん
特に多いのが、ヤマネコのふんです。ヤマネコは縄張りを主張するために、縄張りを歩いてマーキングする習性があります。
自分の縄張りにふんを置いて、他のヤマネコを寄せ付けないようにする目印です。
道路で、ヤマネコの目撃例の多い場所を歩いていると、歩道の上に「白いふん」を見つけることがあります。それが、ヤマネコのふんなんです。ヤマネコは肉食の動物で、トカゲなどは、骨まで丸呑みにして食べます。
骨は、カルシウムが多く含まれるので、消化できず、ふんに混じって出てきます。
カルシウム分の多いふんは、乾燥すると、白くなるので、肉食動物のふんだとわかります。
西表島にいる野生の動物で、肉食獣はヤマネコぐらいなので、ヤマネコのふんだということがわかるんです。
ふんを調べてみると、トカゲのウロコや、コウモリの爪、ネズミの背骨などが出てくるので、いろんな動物を食べていることがわかります。
ヤマネコを見る方法
「ふんはいいけど、肝心のヤマネコは見る方法はないの?」って声が聞こえてきますね。
一言でいうと、「ヤマネコを見るのは運次第」ってことです。
理由は、西表島のヤマネコは「野生のヤマネコ」しかいないからです。動物園や施設などで飼われていえば、見に行きやすいんですが、それはない。
世界に西表島にだけしか生息していない動物で、さらに数が100頭ぐらいしかいないので、かなり希少な動物です。環境省も「できるだけ、自然の状態で保護したい」という方針なので、人工繁殖などはしないそうです。
あくまでも、ヤマネコの生活を邪魔しないように、陰ながらサポートするっていう感じの保護活動。
商業的には、「ヤマネコを見に行くツアーもあるけど…」基本的にはおすすめできません。
理由は、「ヤマネコにストレスがかかるから」です。夜中に強力なライトを持って、ヤマネコを照らして見るってやり方。ヤマネコが人馴れする可能性もあるので、おすすめできない。
田んぼの畦道が崩されたりして、農家さんも困っている人も多いようです。
しかも、確実に出会える訳ではないので、やはり運次第といったところでしょう。
西表島でヤマネコを見るには、「偶然会えること」を願ってください。
とはいえ、「夜に散歩に行く」と、見れる確率は上がります。道路沿いや、牧場のそばの草むらなどに潜んでいることもありますよ。
西表島は街灯が少ない島なので、夜出歩くときは、「懐中電灯」は必ず持って行ってください。
ヤマネコの剥製が見れるスポット
生きたヤマネコを見ることは難しいですが、「ヤマネコの剥製」を見れるスポットはあります。
西表野生動物保護センター
西表野生動物保護センターは、環境省の施設で、西表島の野生動物の保護、調査などを行なっている場所です。センターは一般公開されており、西表島の動物、歴史についての展示があります。
実際に、水牛の骨や、イノシシの骨なども触れる体験コーナーがあったり、西表島の動物の剥製なども多く展示されています。
剥製の中には、イリオモテヤマネコの剥製もあるので、間近でじっくり見ることができます。
イリオモテヤマネコの写真や、足跡、鳴き声を録音した音声も見たり聞いたりできるので、一度足を運んでみてください。
関連記事>>>イリオモテヤマネコの剥製がある「西表野生動物保護センター」
センターには、西表島で、ヤマネコが多く目撃されている場所の地図なども公開されています。実際にヤマネコを目撃して、センターへ報告すると、「ヤマネコシール」ももらえるので、見かけた人は報告しに行ってくださいね!
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さらに具体的な出現場所など、詳しい情報が知りたい人は、こちらの記事も読んでみてください。
5分で読めるライトな記事ですが、出やすい場所、ヤマネコの生態など、イリオモテヤマネコに関する情報満載の記事です。
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それじゃあ、楽しく旅してね!
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