西表島にはネコを飼うためのルールがあるって知ってる?
こんにちは。石垣島ナビです。
本記事では、
「西表島のネコ条例ってなに?」
「どんなルールなの?」って質問にお答えします。
本記事を読むと、
POINT・西表島のネコについてのルールがどんなものかわかる
・西表島のネコについてわかる
について、知ることができます。
西表島に5年間住んでいた、カヌーガイドが紹介する「西表島のガイド目線の情報」です。
イリオモテヤマネコ以外のネコのことを知って、さらに西表島観光を楽しんでください!
目次
西表島にはネコを飼うためのルールがあるって知ってる?
西表島には、普通の家で、普通のネコを飼うときに『ルール』があります。西表島が所属する「竹富町」の町の条例で決められているルールです。
「竹富町ネコ飼育条例」と言って、義務ではありませんが、「守ってください!」というお願いです。ネコの飼育にルールがあるのは、ヤマネコを守るため。
ネコ飼育条例、通称「ネコ条例」について詳しく紹介していきます。
竹富町ネコ飼育条例
出典元:竹富町役場(https://www.town.taketomi.lg.jp/)
竹富町が管理している条例で、西表島へネコを連れてくるときのルールです。港などにポスターが貼られており、西表島へのネコの持ち込みを制限しています。
かなり厳しい条例で、内容は、
・ウイルス検査
・ワクチン接種
・マイクロチップ装着
・避妊去勢手術
・竹富町への登録
が必要になってきます。
旅行で、西表島へネコと一緒に旅行することは原則できませんので、ご注意ください。
ここまで、厳しいルールが通られている理由は、「イリオモテヤマネコの保護」のためです。
具体的にどういうことかというと、
イリオモテヤマネコは普通のネコ(以降イエネコと呼びます)と同じ「ネコ科」の動物なので、イエネコと同じ病気にかかってしまうんです。
イリオモテヤマネコではなく、親戚にあたるツシマヤマネコがイエネコ経由で「ネコエイズ」にかかってしまった事例が過去にあります。
なので、イリオモテヤマネコもイエネコがかかる病気にかかると考えられています。
イリオモテヤマネコは野生の状態でしか生きていないヤマネコなので、島外から持ち込まれた強い病気にかかってしまうと、一気に感染が広がり、絶滅してしまう恐れがあります。
なので、未然に防ごうということで、竹富町ネコ飼育条例(以降、ネコ条例と呼びます)が作られました。
西表島でネコを飼うルール
ネコ条例は、西表島でイエネコを飼うときのルールです。イリオモテヤマネコに配慮したもので、基本的な5つのルールに分かれています。
ウイルス検査
イエネコが病気を持っていると、ヤマネコにも感染する可能性があるので、ウイルス検査は必須になります。特に、ネコエイズ、ネコ白血病に感染しているネコは島内への持ち込みが禁止されています。
ワクチン接種
イエネコが病気にかからないように、ワクチン接種は必ず受ける必要があります。病気にならないために、万が一のためにワクチン接種が必要です。
マイクロチップ装着
基本的には、マイクロチップを首元に埋め込みます。万が一、逃げたときに、マイクロチップを機械で照合して「〇〇さん家のネコ」って確証を得るのに使います。
避妊去勢手術
イエネコとヤマネコが交雑するかどうかは不明ですが、万が一交雑してしまった場合、「雑種」が生まれてしまいます。雑種が繁殖すると、純血のイリオモテヤマネコが減少、絶滅してしまうので、それを回避するために、イエネコは避妊去勢手術されます。
完全に室内飼いされている場合は、免除される場合もありますが、基本的には、推奨されているルールです。
竹富町への登録
竹富町へイエネコを登録することによって、定期的なワクチン接種や、獣医との連携を取ることができます。西表島のイエネコは、竹富町によって管理されています。
ネコ飼育条例は、ヤマネコを守るためのルール
いずれのルールも、イリオモテヤマネコを守るためのルールです。
イリオモテヤマネコを「病気にさせない」「他種と交雑させない」ためのルール。イリオモテヤマネコは野生動物なので、完全に管理できませんが、イエネコは管理可能だからこそのルール。
2016年の西表島の獣医の話では、97%近く守られているそうです。
西表島でネコを見たら、ほぼ「ヤマネコ」
ネコ条例では、「原則、室内飼いでお願いします」と飼い主さんにお願いしています。なので、西表島でネコを見かけることは少ないです。
外を歩いているネコは、ほぼ「ヤマネコ」と言っていいぐらい、ネコを見かけることがありません。
なので、外を歩いていて、「ネコ」に出くわすと、テンションが上がります。
なぜなら、それは「イリオモテヤマネコ」の可能性が高いから!
国の特別天然記念物で、絶滅危惧種。
世界で西表島にしか生息してないヤマネコで、頭数も100頭前後。
生き物好きにとっては、「一生のうちに、一度は見ておきたい動物」ベスト10にランキングされる動物だからです。
興味ない人にとっては、「ただのネコじゃん」って思うかもしれませんが、「ただのネコじゃないんです」。
イリオモテヤマネコについて語り出すと、止まらなくなっちゃうんで、イリオモテヤマネコについて詳しく知りたい人はこちらの記事を読んでください。
関連記事>>>イリオモテヤマネコ徹底解説!特徴・生態・生息数を調べてみた
テンションが上がりすぎましたが、話をもとに戻すと、
西表島でネコを見たら、ほぼ「ヤマネコ」です。
なぜ、完全に「ヤマネコ」ではなく、ほぼ「ヤマネコ」なのかというと、
それは、たまに脱走しちゃうイエネコがいるからです。
原則、室内飼いですが、たまーに、ほんのたまーに、脱走しちゃうんです。
西表島に「ノラネコ」はいない
イエネコが脱走すると、島民が協力して探します。近所をうろついて帰ってくることがほとんどですが、帰ってこない場合は、捜索が始まります。
島民も、ネコのことは、よくわかっているので、ネコを見かけると連絡を取り合って捕獲したりします。
なので、西表島には、ノラネコがいません。
もし、ノラネコを見かけたときは、LINEなどで「ノラネコ捕獲協力」の呼びかけがあって、大人数で囲うようにして捕まえにいきます。
それだけ、徹底したイエネコ、ノラネコの管理がされている島なので、イリオモテヤマネコも安心して暮らせるんです。
知っているようで知らない、イエネコ、ヤマネコのこと。
西表島の屋外でネコを見かけた場合は、じっくり見てみてください!
「イリオモテヤマネコ」の確率が高いですよ!
それじゃあ、楽しく旅してね!
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