【石垣市】宮良(みやら)
こんにちは。石垣島ナビです。
石垣島を含む八重山諸島は、もともと「石垣」「大浜」「宮良」という3つの地区に分けられていました。間切り(まぎり)制度という制度で、それぞれの長が管轄していた。「石垣」「大浜」「宮良」という地名は今でも残っています。
今回は、間切時代の「宮良」をもとに作られた街「石垣島の宮良」について紹介します。
目次
【石垣市】宮良(みやら)
宮良の由来・歴史
宮良は石垣島の南部から中央部に縦に長い町です。
南は海に面しており、町の南西を流れる川「宮良川」が特徴の地区です。
縦に長い理由は町のできかたに関係しています。
昔、石垣島周辺の離島は「石垣」「宮良」「大浜」の3つの地域に分けられていました。間切り制度と言って、それぞれの行政区の長が琉球王朝の命によって、それぞれを管理していた時代です。
その時の区分が、こちら。
石垣島を縦に3つに分け、「石垣」「大浜」「宮良」の3地区。さらには、周辺離島の管轄も決まっていました。
この間切り制度は明治時代まで続いた制度で、現在の石垣市、竹富町に変化した現在でも色濃く影響が残っています。
宮良の観光名所
そんな宮良地区の観光名所は南西部を流れる川沿いに集中しています。「宮良川」「馬見岩」「赤馬の像」「サッカーパークあかんま」などの観光名所で知られる地区です。
宮良川
宮良と言えば「宮良川」が有名です。宮良川の両岸には、マングローブが生い茂っているマングローブ林があります。
橋の上から見ると、マングローブがよく見える。「オヒルギ」「ヤエヤマヒルギ」などの代表的な種類が、たくさん生えてます。
干潮時には、干潟ができ、干潟の生き物たちも顔を出してくれます。子供さんがいたら、大はしゃぎ間違いないです。小さい「シオマネキ」「フタハオサガニ」などのカニ、「トントンミー」などの魚を見ることができるスポットです。
近くには、カヌーのアクティビティーツアーを行っているショップさんもあります。カヌーで近づくと、マングローブに手を触れれるぐらい、そばまで近づくことができます。
そばに行くと、意外に背が高いマングローブ。ぜひ、体験して見てください!
馬見岩
宮良には「赤馬伝説」というお話が残っています。昔、宮良に住んでいた大城師番という人が飼っていた馬は「赤馬」と呼ばれ、気品があり、走りも早い。大層な名馬でした。
赤馬の名声が、海を越えて首里の王様の耳にも届き、赤馬は首里の王様の元へ送られることとなります。
赤馬の飼い主の大城師番は「これは、名誉なことだ!」と嬉しくなりましたが、長年一緒に住んできた赤馬と離れるのも、少し寂しい。
首里に船で送られる当日に、見送ったのが「馬見岩」と言われています。馬見岩からの見晴らしはよく、晴れた日には、爽快な景色を見ることができます。
赤馬を送る時に作った歌が「赤馬節」として、現在も歌い継がれています。
赤馬の像
船で首里に送られた赤馬ですが、首里につくと、暴れ出し手もつけられない状態になってしまいます。
「やっべ、こんなん、聞いてないって…」と困り果てる役人。とうとう、首里の王様も怒ってしまい、飼い主である大城師番を首里に呼び寄せます。
大城師番が来ると、赤馬は大人しくなり、噂通りの名馬の品格。
その様子を見た王様は、「あぁ、馬も寂しかったんだなぁ」と感じ、大城師番と赤馬を「一緒に石垣島へ帰りなさい」と送り出してくれたそうです。
赤馬節では、王様の計らいを「あぁ、なんと嬉しい日なんだろうか!」という意味で歌われています。
赤馬の像の横には、石碑が建っており、石碑からは、海の景色が綺麗に見えます。
サッカーパークあかんま
宮良の北部にあるサッカー場です。毎年1月になると、Jリーグのプロサッカーチームがキャンプに訪れる場所です。2019年は「横浜Fマリノス」が訪れ、「FC琉球」との練習試合を見せてくれました!
名前の「あかんま」は「赤馬(あかうま)」が鈍ったもの。宮良らしいネーミングです。
サッカー場は名馬と知られた「赤馬」のたてがみのように美しい芝生。
エバーグリーンの天然芝で、歴戦の選手たちも満足する環境です。2015年にはU-22日本代表も訪れたサッカーパーク。
国内外のトップチームが訪れたり、青少年のサッカースクールとしても人気のサッカー場です。
おすすめ観光スポット
宮良地区の観光スポットは、「宮良川のマングローブ」「石垣島星空ファーム」「知念商会宮良支店」「底原ダム」などがあります。
宮良川のマングローブ
沖縄で有名な「マングローブ」ですが、石垣島で大規模なマングローブ林が見れるのは「宮良川」です。
満潮時には「水に浸かり」、干潮時には「根っこまで見える」マングローブ。水から生えているような姿は、水に漂っているようにも見え、そんな姿から「漂木(ひるぎ)」と名付けられています。
宮良川では、川に降りる階段も設置されているので、自分たちで、マングローブ林を散策することもできます。南国らしいマングローブの勇壮な景色を楽しんでください。
また、カヌーツアーに参加すると、水に使っている時のマングローブを眺めることもできる。
カヌーは初心者でも乗りやすいので、一度体験してみると、楽しいですよ!
石垣島星空ファーム
宮良の中央部にある「石垣島星空ファーム」では、夜間に星空を観察するツアーが開催されています。
宮良地区は、街灯も少なく夜には暗くなる場所です。石垣島の夜空に浮かぶ星。晴れた日には満天の星空を眺めることができます。
6月〜9月ごろまで天の川を見ることができ、まさに、空に星が溶けているかのような光景です。
ロマンチックな星空体験。ムードが盛り上がること、間違いなしですよ!
石垣島星空ファームでは、星の観察の仕方、星の説明なども行ってくれるので、「星座なんて知らないよ」「一度、星座を教えてほしかったんだよなぁ」って人でも大丈夫。
質問すると、さらに丁寧に教えてくれますよ!
知念商会宮良支店
石垣島グルメ「オニササ」で有名な知念商会の宮良支店があります。
元祖オニササで有名な知念商会。石垣島の高校生が「ささみのフライとおにぎりを合体させてみよう!」として作ったのが始まりのオニササ。
登野城にある本店では1日1,000個以上売れる人気商品です。
宮良支店は本店より、こじんまりとした店構えですが、人気の「オニササ」はもちろんのこと、宮良のお母さんが作ってくれたサーターアンダギーや、お弁当も買えるお店。
宮良支店の方が人が少ないので、並ばずに「オニササ」を買うことができますよ!
底原ダム
石垣島で名前に「底」という字がつく場所は<聖地>といわれています。
石垣島のダムの中でも、最大の貯水量を誇る「底原(そこばる)ダム」。農業用の水を確保するために建てられたダムで、ダムの周囲には、広い田園風景が広がっています。
長い堤防があるダムで、堤防の長さは日本国内で第7位の長さ。
石垣島のような小さい場所に、国内でもベスト10に入る長さの堤防があるのが驚きのダムです。
2014年には石垣島でも断水が行われる水不足があったんですが、水不足の時に大活躍したダムです。底原ダムの石碑の横には、「世果報(ゆがふ)の水」という石がありますが、世果報は沖縄の方言で「幸せ」「素晴らしい」という意味のある言葉です。
石垣島の人々にとって、大事にされている場所の一つでもあります。
宮良へのアクセス
【アクセス】離島ターミナルから8km(宮良川まで)
【おすすめの時期】4月〜9月(宮良川)、通年(星空)
【みどころ】宮良川、星空、サッカーチームのキャンプ
【滞在時間】約3時間
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それじゃあ、楽しく旅してね!
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