沖縄の「ハブ」の特徴、対策、もし噛まれたら?
こんにちは。石垣島ナビです。
沖縄にはハブのいる島と、ハブがいない島があります。「石垣島にハブっているの?」とよく聞かれる事があります。その答えは、石垣島にハブは「います!」
石垣島では、特に夏になると「ハブ」がよく出てきます。夜行性の動物なので、夜間出歩くときは十分に注意してください。石垣島の街中を歩く分には、ハブに出会う確率は低いですが、ナイトツアーや星を見に行く時は十分注意して行きましょう。
「注意するっていっても、どうしたらいいの?」という人のために、石垣島のハブに関するマニュアル「石垣島ハブ対策マニュアル」を作ってみました。そのマニュアルとは…
スポンサーリンク
沖縄の「ハブ」の特徴、対策、もし噛まれたら?
石垣島に住んでいるハブは「サキシマハブ」
石垣島に住んでいるハブは「サキシマハブ」という種類のハブです。
「サキシマ」というのは「先島(さきしま)」と書き「宮古島を含めた宮古島から西側の島々」をまとめて「先島諸島」と呼びます。先島諸島にいるハブだから「サキシマハブ」
サキシマハブの毒は弱毒性
毒が弱いと思っても、そこはハブ。気をつけなければなりません。
<石垣島ハブ対策マニュアル>
1、ハブの特徴を知っておく
ハブの見分け方
夏の時期が出やすい
石垣島は夏になると気温が上がり多湿。ハブにとってはとても居心地のいい条件が整ってきます。気温が上がると、餌となる小動物(ネズミやトカゲ)が出回るようになるので、ハブも狩りをしに動き始めます。
湿度の高いところが好きなので、少しジメッとした場所で見かけることが多いです。チョロチョロと水の音が聞こえる場所などは出やすい場所です。
また、郊外だと、カエルなどの生き物が道路に出てきます。ハブにとっては条件のいい季節なので夜の活動も活発になります。
ハブは夜行性
ハブは夜行性の動物なので、昼間はおとなしいことが多いです。寝ているんでしょう。ジッと動かずに動かないことが多いです。
寝ていると言っても、ハブに「まぶた」はないので、目を開けたまま寝ています。ちょっと見ただけじゃ寝ているのか、起きているのか判断できないので、昼間見かけたときは、そぉぅっと、そぉぅっと離れていってください。
ハブの攻撃体制
とぐろを巻いているときは攻撃体制に入る準備段階です。とても危険になりつつある状況です。慌てず、落ち着いて行動してください。
戦闘態勢になると、目をギラギラさせて、せわしなく舌をペロペロさせて周りをうかがいます。ときおり、シャーーーーッという音をたてて威嚇してくる姿は、本当に怖いです。
ハブは獲物を狙うときは体をバネのように縮めて、一気にビョーンと飛んできます。1.5mぐらい飛ぶハブもいるので近くに寄ると危険です。
動くものに反応する
ハブは動くものに反応する習性もあります。ネズミやトカゲなどの素早い小動物を餌にしているハブ。人間がトカゲを捕まえようと思っても、なかなか難しい。素早く逃げられてしまいます。
ですが、ハブはそのトカゲすら簡単に捕まえてしまう。全身が「筋肉のかたまり」のような体で素早く動く小動物にも敏感に反応します。
噛み付いたら離さない
小動物を捕らえた後は、しっかりと噛み付いて離しません。毒の牙で毒を注入して、相手が弱るのを待ちます。相手がどんなに激しく動いてもビクともしない。
一度、石垣島の山道でハブがトカゲを噛んでいるのを目撃したことがあります。その時はトカゲが噛まれたばかりだったのですが、一生懸命バタバタと逃げようともがいている最中でした。
トカゲを咥えているので噛まれることはないだろうと思って見物していたのですが、トカゲは1分ももたないぐらいで、動きが止まってしまいました。
そのあと、動かなくなったトカゲを口から落とし、こちらに向かってシャーーーッと威嚇してきたので「やばい…」と思ってゆっくり逃げたという体験談から得た知識でした。
2、噛まれない準備
見分け方がわかっても、石垣島のハブは不意打ちをしてくることがあります。犬の散歩中に突然草むらから出てきたハブに噛まれただとか、夜、車から降りるときに気づかずに踏んでしまって噛まれただとか。
ハブに噛まれたって体験談は石垣島の住民から、たくさん聞くことができます。中には武勇伝のように語る人もいますが、できるだけハブには噛まれたくないですね。
ハブに噛まれないように対策していると、不意打ちにあった時でも防御できることがあります。その対策法はというと。
足を守るために長靴を履く
石垣島でハブに噛まれる人は大抵「足」を噛まれることが多いです。なので、足をガードできるものを履いていれば噛まれるのを回避できるって寸法です。石垣島の人に言わせれば「長靴」が一番いいとのこと。
「観光で来たんだから、長靴なんて持ってないよ」というかたは靴でも構いません。できるだけ足の甲まで覆われている靴で、生地が厚いものがいいです。あと、足首を噛まれないように長ズボンを履いていると完璧です。ジーンズなどの固い生地を選ぶとなお良いですね。
夏の時期は暑いかもしれませんが、特に夜間の外出の際は「靴」「長いズボン」スタイルでお出かけください。
攻撃体制に出くわした時の対処法
対処法を知っておくことも準備として大事です。ハブに攻撃されそうな状況に出くわしたら、ハブをできるだけ刺激することなく、ゆっくり落ち着いて逃げてください。
「噛まれる」と思って、いきなり走って逃げようとすると、ハブも「攻撃される!身を守らないと」と勘違いして人間を攻撃してくる可能性もありますので、ゆっくり落ち着いて行動することが大事です。
スポンサーリンク
3、ハブが出やすい場所を知っておく
石垣島でハブが出やすい場所は、草むら、森の中、山道、水がチョロチョロ流れている排水溝の中などです。一番話に聞くのが草むらの中。自分が一番見るのが山道です。
街中より郊外
石垣島は街中はアスファルトだらけなので、ハブを見る機会は少ないです。でも、少し街を離れると、サトウキビ畑や牧場が広がる地域があります。そういった畑の中、草むらの中にハブが潜んでいることが多いんです。
さらに山で遭遇しやすい
石垣島で山歩きなどのアウトドア体験をする時も注意が必要です。ハブは山道にも出やすいです。山の中は餌となる小動物が多いので、特に出やすい。
ハブは獲物を待ち伏せして捕まえることが多い。山ではハブにとって獲物の見渡しのいい場所にいることが多いです。
登山道の真ん中にいることはあまりないですが、道の脇の土の上にちょこんといるのはよく見ます。ハブの身体の色は地面と見分けがつかないぐらい地味な色をしているので、土の上にいると全く気づかなくてビックリすることもあります。
山道で言えば、ハブは木の上に登っていることもあります。たまに上から落ちてくるなんてことも。
4、ハブに噛まれた時の対処法
ハブに咬まれたら、まず最寄のお医者さんへ連絡
関連記事>>>石垣島の病院<県立八重山病院>2018年に移転した新しい病院
噛まれた場合は、すぐに最寄の病院に行き、適切な処置をしてもらうのが最善の対処法です。石垣島のお医者さんは、ハブに噛まれた患者を多く見ているので、経験豊富。
それぞれのケースにあった治療をしっかりと施してくれます。咬まれた際は、できるだけ早くお医者さんに診てもらうことをおススメします。
※「ハブ」は、ハブ(ホンハブ)、ヒメハブ、タイワンハブ、サキシマハブの4種類のハブがいます。この記事は石垣島のサキシマハブに対応したマニュアルです。他の種類のハブは毒の強さが違います。それぞれ対処法、治療法が違うので、事前に島の人や診療所、病院の先生、注意書きを参考に対策してください。
<付録>石垣島以外の島のハブ一覧
最後に石垣島以外の島でハブに噛まれるといけないのでハブのいる島と、島にいるハブの種類を一覧にまとめておきます。参考にしてみてください。
種類 | 島名 |
ハブ(ホンハブ)のいる島 | 沖縄本島、伊平屋島、野甫島、屋我地島、古宇利島、伊江島、水納島、瀬底島、渡名喜島、久米島、奥端島、渡嘉敷島、儀志布島、城島、黒島、伊計島、宮城島、平安座島、浜比嘉島、浮原島、藪地島、(奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島) |
ヒメハブのいる島 | 沖縄本島、伊平屋島、野甫島、具志川島、伊是名島、屋那覇島、屋我地島、伊江島、渡名喜島、久米島、座間味島、安室島、阿嘉島、慶留間島、外地島、屋嘉比島、久場島、渡嘉敷島、儀志布島、城島、黒島、前島、仲島、端島、(奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島) |
サキシマハブのいる島 | 石垣島、西表島、外離島、内離島、小浜島、竹富島、黒島、嘉弥真島、沖縄本島(外来) |
タイワンハブのいる島 | 沖縄本島(外来) |
スポンサーリンク