沖縄のシーサーの起源、特徴、意味
こんにちは。石垣島ナビです。
沖縄には、「シーサー」と呼ばれる守り神がいます。家の門の上にいたり、屋根の上にいたりと様々ですが、シーサーを家のそばに飾るのは意味があるって知ってました?
今回は「沖縄のシーサーの起源、特徴、意味」を紹介します。
スポンサーリンク
「沖縄のシーサーの起源、特徴、意味」
シーサーとは
シーサーは沖縄の守り神です。聖獣(せいじゅう)と呼ばれている伝説上の生き物。
左右の対、2体で1つとして扱われることが多いです。左右のシーサーはちょっと違っていて、「オスとメス」と言われたり「阿(あ)業と吽(うん)業」と言われたり、様々な意味があると言われてます。
口を開けているのがオスで、マジムン(魔物)に噛み付いて成敗する役割。口を閉じているメスは幸運を呼び込み、逃さないようにする役割だとか言われることが一般的です。
シーサーを正面に右側にオス、左側にメスを置くことが正しいとされています。
基本的にシーサーを向ける方角は鬼門の北東。また火の被害から家を守る場合は、南に置くと大きな効果を発揮すると言われています。
シーサーの起源
シーサーの起源は、中国の聖獣「獅子(しし)」が起源だと言われています。正確なことはわかりませんが、現代でも沖縄の離島に行くと年配の方は「シーサー」を「シーシー」と呼んだりするので、「獅子」が起源だとしても不思議ではありません。
スポンサーリンク
沖縄のシーサーの特徴
沖縄のシーサーの特徴はギョロッとした目です。中国の獅子が起源と言われていますが、沖縄の渡ってきて、独自の進化を遂げたように感じます。
中国の獅子も目は大きいんですが、ギョロッとしていない。どちらかというと可愛らしい目をしています。中国の獅子の画像がなかったので、以前、みたことがある獅子をイラストで描いてみました。
中国の獅子は、上の絵のように目は大きいんですが、ギョロッと感がない。
一方、沖縄のシーサーはギョロッとした目をしている。散歩中に見つけたイラストシーサーを引用させてもらうと、こんな感じ。
中国の獅子と沖縄のシーサーの違いは、「目ん玉ん中に点があるかどうか」が一番の違いだと感じます。
沖縄のシーサーの置物を見ても、だいたい目に黒点がある。目に点が書かれていたり、掘られていたりすると、なぜかギョロッと感じるようになるのが不思議。
ギョロッとした目は、東南アジアやインドのお面にも通じているような気がします。有名なのが「バリ島のバロン」、「インドのガルーダ」など、どこか沖縄のシーサーのルーツになったんじゃないかと思える目です。
ギョロッとしていて、黒点がある。
沖縄は昔から、中国、東南アジア、日本の交易の通り道になった場所で栄えた文化です。インド、東南アジアの文化が入り込んでいてもおかしくはない場所。
中国の聖獣<獅子>と、バリ島の聖獣<バロン>が混じってもおかしくはない。現に、石垣島の博物館には、東南アジアの民族から渡り伝わってきただろう品物が展示されていたり、戦後すぐの沖縄では、フィリピンの人が赤ちゃんを抱く時に使うスリングを同じように使っていたりと、外国からかなり大きな影響を受けていると考えられる資料が残されています。
真実はどうかはわかりませんが、沖縄の地で、様々な文化がチャンプルーされて「沖縄独自の文化」が作られたと考えてもいいと思います。
チャンプルーという言葉も「マレー語」「インドネシア語」が起源の言葉。学生の頃、インドネシア文化を学ぶために現地に行ったときに「チャンプルー」という言葉を耳にしてビックリしたぐらいです。
戦後は、アメリカ文化の影響を受けて、「パン」「ステーキ」などの食文化が残ったり。
沖縄は生きるために、様々な文化を取り入れて発展してきたことが伺えます。シーサーもその一環で生まれたのかもしれませんね。
シーサーを飾る意味
沖縄のシーサーはもともと、火事を予防するために作られたという起源があります。沖縄最古のシーサーは沖縄本島の八重瀬町にある富盛のシーサー。約300年ほど前のシーサーです。
当時の八重瀬町は火事が頻繁におこり、困った住民が風水師に相談したところ、元凶は八重瀬岳で、「八重瀬岳の方角に向けて獅子の像を作りなさい」と言われ作ったのが始まりとされています。
火事予防の意味合いが大きかったので、その後、屋根の上に置くようになり「火事から家を守る」っていうお守りでした。屋根に乗っている「シーサー」は1匹だけのことが多い。
門に飾ってあるような2体で1対のシーサーは「金剛力士像(仁王像)」のような日本の文化の影響を受けたものなのかもしれませんね。だから口開けてたり閉じてたりの魔除け。
シーサーひとつとっても、いろんな意味合い、願いが込められたものだということがわかります。石垣島の街中を歩いていると、様々なシーサーに出会うことができます。
「このシーサーは火事予防かな?」とか「これは幸せを願うシーサーっぽいぞ」、「バロンに似てるなぁ」っていろんなことを考えさせてくれるシーサー。
石垣島を歩く時は、個性豊かなシーサーを観察しながら歩くだけでも楽しいですよ!
それじゃあ、楽しく旅してね!
【おすすめの時期】3月〜5月、9月〜11月
【みどころ】個性豊かなシーサー
【滞在時間】約30分
スポンサーリンク