天川御嶽
こんにちは。石垣島ナビです。
今回はちょっとマジメなお話。
石垣島では、人の心のよりどころとして、太古の昔から神様や自然を拝み、祈ってきました。
本州ではそれが神社やお寺として残されています。
石垣島で神社の代わりになっているのが『御嶽(うたき・オン)』です。
目次
天川御嶽
石垣島には神社がない
石垣島には神社がありません。桃林寺というお寺はありますが、沖縄の離島ではお寺があるのは珍しいことです。
神聖な場所、御嶽(うたき)
沖縄では御嶽と書いて「うたき」と呼ぶ神聖な場所があります。沖縄での御嶽は本州で言う神社みたいなもの。
お祭りや伝統行事、芸能などと関係の深い場所です。神様が宿る場所でもあり、住民の心のよりどころでもある御嶽。
石垣では「オン」と呼ばれ、村人の健康や村の繁栄を願う場所でした。
天川御嶽
この天川御嶽(アーマーオン)は古い歴史のある御嶽です。その昔、天川御嶽があるあたりは天川原(アーマーバル)と呼ばれる場所でした。
天川原には霊石があったと言われています。村人たちはその霊石を拝み、信仰することによって豊作・豊漁に恵まれました。
現在でも拝殿が建てられ、人々の信仰の中心となっている場所です。老朽化が進んだため、2010年に135年ぶりに建て替えが行われました。
今でも人々に愛され、神聖な場所として大事にされていることがわかります。
航海祈願の御嶽
琉球王朝時代には、沖縄本島への貢納船に乗り込む役人たちの航海の無事を祈る七嶽の一つとされていた御嶽でもあります。※七嶽(美崎、宮鳥、長崎、天川、糸数、名蔵、崎枝)
澄んだ場所
街中に突然現れる御嶽。目の前が道路で車も多く通りますが、鳥居をくぐり御嶽に入ると、まわりのざわめきが遠のいたように感じます。
雑音が消え、心が澄まされる感覚というのでしょうか。水の中に潜り、水に包まれ無心で解放された感覚がこの御嶽から感じます。
霊感らしいものはあまり持ち合わせてはいないのですが、なんだか心が落ち着く。御嶽に生えている木のそばに腰をおろすと、そのまま寝てしまいそうになる安心感があります。
御嶽によっては、雨雲がかかったように感じ、近づくのが怖い御嶽もあるのでその時の自分の状態や心の持ち方、相性などもあるのかもしれません。
島人の宝
この天川御嶽は敷地内に滑り台などの遊具も置いてあり、子供たちの遊び場にもなっています。御嶽の神様は子供好きの優しい神様なんでしょうね。
どの地域でもそうだと思いますが、特に沖縄では子供は「島の宝」とされており、島中の大人たちが近所の子たちを見守るという文化が今でも残っています。
離島でのあいさつ体験
特に離島の子たちは素直で元気!朝会うと知らない人にも元気に「おはようございます」と挨拶できる子たちです。こちらも嬉しくなって笑顔にしてくれる、朝イチで元気をわけてもらえる体験でもあります。
お願いがあります
御嶽は礼節をもって訪問を
そんな地域の人たちに大切にされている御嶽。敬う気持ちを忘れずに訪れてみてください。
離島の御嶽や古くからある御嶽には自然物を御嶽にしている場所もあります。例えば、珊瑚の石垣だったり、岩だったり。
住民の祈りの場所なので、むやみやたらに荒らしたり触ったりはしないでください。
心をシャンとして正しい思いで訪れると人が好きな沖縄の神様は「よく来たね」と歓迎してくれます。
自分の心のありかた、考えかたを改めさせてくれる御嶽。気持ちのリセットに訪れてみてください。
【アクセス】石垣島離島ターミナルから約1km
【路線バス】系統④平得大浜白保経由空港線「裁判所前」下車、徒歩2分
【おすすめの時期】4月~9月
【みどころ】神聖な空間
【滞在時間】約1時間
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