沖縄の花粉についての記事です。
目次
【沖縄】花粉|少ないのは本当?花粉症の症状が出にくい理由
本州で花粉症に悩まされている人も、『沖縄に旅行に行くと花粉症の症状が出ない』という話はよく聞きます。
石垣島や西表島では森林に入って遊ぶツアーが多いのに、花粉症が発症しないことが多いです。
その理由を調べてみました。
【沖縄】花粉症|症状が出にくい理由
花粉症の症状が出にくいのは、次の理由が考えられます。
1. 沖縄は植林が少ない
2. 沖縄にはスギが少ない
3. 沖縄の花粉の種類が違う
沖縄は植林が少ない
具体的に説明すると、沖縄では林業がさほど盛んではありません。
なので、植林している場所が少ないです。
沖縄島で植林地の面積は島の面積の1.5%、一番割合が多い慶良間諸島でも2%。
石垣島周辺の八重山諸島では、植林地は0%
沖縄にはスギが少ない
沖縄の森林は、「水源の確保・維持」を目的としています。
なので、木材にするための『スギ』などを植えることは少ないです。
もともと生えていた『エゾマツ・トドマツ』や『ブナ』などの植物、2次林に見られる『シイ・カシ』などの木が多く見られます。
沖縄の花粉の種類が違う
沖縄の花粉は『イネ科』や『ブタクサ』の花粉です。
杉の木がないので、「スギ花粉」は少ないです。
花粉症の原因
厚生労働省の調査によると、
花粉症の約70%はスギ花粉症だと推察されます。
これは日本の国土に占めるスギ林の面積が大きく、全国の森林の18%、国土の12%を占めているためでもあります。
北海道にはスギ花粉飛散は極めて少なく、沖縄にはスギが全く生息しません。
関東・東海地方では、スギ花粉症の患者さんが多く見られます。
ヒノキ科花粉による花粉症も見られますが、よりスギの人工林が多いのでスギ花粉が多く飛散します。
引用元:花粉症の原因 – 厚生労働省
と言う報告があります。
簡単に言うと、
・花粉症の原因の70%は『スギ花粉』
・北海道・沖縄には『スギ花粉』が少ない
・『ヒノキ花粉』も原因になる
どうやら、花粉症が発症する原因は「スギ」と「ヒノキ」の花粉の影響が大きいようです。
沖縄の花粉は『イネ科』
沖縄にある花粉は、
・イネ科
・ブタクサ(キク科)
・モクマオウ
・マツ
この4種類が多いと言われています。
『イネ科』は、沖縄でもお米を作っているので「稲」「ススキ」などの花粉。
『ブタクサ』は、牛を飼う牧場などに多く生えています。
『モクマオウ・マツ』は防風林として海岸沿いに植えられています。
沖縄で花粉が飛びにくい理由
さらに言うと、沖縄は『環境的にも花粉が飛びにくい』と感じます。
その理由として考えられるのが、次の2つです。
・沖縄は「森林の目的」が違う
・沖縄は「湿度」が高いから
沖縄は「森林の目的」が違う
沖縄の森林は、花粉を飛ばしやすい『スギ』が極端に少ないです。
理由は、森林維持の目的が違うから。
具合的に説明すると、沖縄の森林は「水源かん養保安林(すいげんかんようほあんりん)」としての利用が多いです。
「水源かん養保安林」とは、簡単に言うと、『水を確保するための森林』。
山に森林を維持することで、山の保水力を高め、水源を維持する目的があります。
沖縄の保安林の75.5%は「水源かん養保安林」、12.2%は「塩害防備保安林」として利用されてます
(引用元:沖縄の森林・林業:沖縄県農林水産部森林管理課)
沖縄は「湿度」が高い
湿度が高く、西表島では年間平均70%もの湿度がある地域。
花粉を飛ばすには、「乾燥した空気」「気温の温度差」が必要になります。
ですが、沖縄は湿度が高いので花粉を飛ばすのに適さない環境です。
また、花粉は「水を含むと割れてしまう」という特徴もあります。
ジメッとしていて、雨が多いと、遠くへ花粉が飛ぶ前に割れてしまう。
こういう理由で、沖縄は花粉を遠くに飛ばしにくい環境だと言えます。
【まとめ】
沖縄で花粉症が発症しにくい理由をまとめると、
・スギ花粉が少ない
・花粉はイネ科が多い
・湿度が高く花粉を飛ばしにくい環境
花粉症の原因の7割を占める『スギ花粉』が少ないので、沖縄で花粉症も発症しにくいです。
また、湿度が高いので、雨が降りやすく、花粉も遠くまで飛ばす前に割れてしまっている可能性もあります。
花粉が原因で症状が出るとしたら、『イネ科』の花粉。
イネ科のアレルギーがある人は気をつけた方がいいかもしれません。
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