荷川取食品の『丸麺』と『平麺』を食べてみた
こんにちは。石垣島ナビです。
石垣島の郷土料理っと言えば「八重山そば」お店は何店舗もあり、迷っちゃうところ。お店で食べる八重山そばもいいですが、今回はスーパーで売っている八重山そばについて紹介していきます。
目次
荷川取食品の『丸麺』と『平麺』を食べてみた
石垣島の有名な製麺所
荷川取食品(にかわどりしょくひん)は石垣島でも1位2位を争う有名な製麺所です。「金城製麺所(きんじょうせいめんじょ)」「荷川取食品(にかわどりしょくひん)」の2つが石垣島で有名な製麺所。
食堂や家庭で使われている
こだわりのある「そば屋さん」は自分の店で手打ちをしている所もありますが、一般的な食堂などで食べる八重山そばも荷川取食品さんに作ってもらっていたりします。
石垣島に住んでいる人も、スーパーで麺を買って家庭で調理して食べる。お母さんそれぞれで、出汁の取り方が違うので、家庭の味になっていきます。
丸麺と平麺がある
荷川取食品の麺は2種類あり「丸麺」と「平麺」が売られています。それぞれに特徴があるので、詳しくみていきましょう
丸麺の特徴
丸麺の特徴は以前、金城製麺所さんの丸麺でも紹介したように、ツルッと食べれることです。喉越しがよく、ツルツルしている所は、金城製麺所さんの丸麺の特徴と変わりません。
金城製麺所さんと荷川取食品さんの丸麺の違いは、麺の硬さです。金城製麺所さんの丸麺より、荷川取食品さんの丸麺の方が柔らかく感じます。
食べてみるとわかるんですが、チュルチュルって口の中に入ってパチンと弾けたようになる金城製麺所さんの麺に対して、荷川取食品さんの麺はツルツルツルって口の中に入ってきてモッチモッチと食べれるのが特徴です。
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食感
食感ですが、やはりモチモチ感が強いです。冷たいままでも、麺に硬さがなく、ゴワゴワしていない。モチモチツルツルな食感です。
モチモチしているぶん、噛みごたえがあります。噛んでいると、モチモチとした食感と小麦の香りが口の中に広がってきます。しっかりと小麦の味がする麺です。
推測ですが、モチモチ食感の理由は「麺の中の水分量が多い」んでしょう。麺の袋を開けてみると麺一本一本にしっかりと油がコーティングされており、麺から水分が蒸発しにくいような工夫がされています。
水分が飛びにくいから、硬くならない。もっちり食感好きにはたまらない工夫です。
油が苦手な人は湯通しをおすすめ
水分が飛びにくいようにか、麺が絡みにくいようにか、本当の理由はわかりませんが、麺に油が絡んでいます。油が苦手な人、油の摂取を控えている人は、食べる際にざるに入れてお湯をかけて油を流してから食べてください。湯通しをすると油分も気にならずにサッパリと食べれます。
油が大丈夫、好きな人は、そのまま麺を器に入れて食べてください。出汁に麺の油が溶け込んで、旨味、コクを追加してくれます。麺に絡んでいる油は菜種油と大豆油をブレンドしたもの。ブレンドのおかげか普通の食用油よりもコクが強く感じます。
八重山そばの出汁はカツオで取るので、サッパリとしています。サッパリとした出汁にコクのある油が加わると家系ラーメンのような雰囲気で食べることができます。
平麺の特徴
平麺の特徴は、丸麺に比べてさらに噛みごたえがあるところです。丸麺でさえモチモチ感を感じる荷川取食品さんの麺ですが、平麺になると、さらにその特徴が強まります。
モチモチとした食感に加えてスープが絡みやすいのも特徴。平麺は丸麺に比べて、麺自体の面積が広いため、しっかりとスープを含んでくれます。スープを含んだ麺を食べると、麺の味に加え、スープの味が丸麺より、より濃く感じます。しっかりとした味の八重山そばを食べたい人には平麺がおすすめです。
食感
食感はモチモチ食感です。麺が平べったいので丸麺と同じ重さを食べても、平麺の方が満腹感があります。丸麺に比べて、平麺の方がよく噛んで食べるせいでしょうか。
平麺の方が丸麺よりも薄いので、噛み切りやすいのも特徴です。丸麺は噛むと、プチっと切れますが、平麺はグニっと切れます。
平麺の方が噛みやすい。モチモチとした食感が多く楽しめるのは平麺の方です。丸麺を食べた時よりより小麦の甘味を感じれるような気がします。
平麺はすぐに食べるが鉄則
注意しなくちゃいけないことは、丸麺に比べて平麺はスープと接する面積が広いので、スープを麺の中に吸い込みやすいという点です。面積が広いので、スープが絡みやすい反面、スープを吸いやすい。特に麺が柔らかめに作ってある荷川取食品さんの麺はスープをグイグイ吸います。麺が薄い平麺は、なおさらです。
荷川取食品<平麺>を美味しく食べる方法
自分的には荷川取食品さんの平麺が一番好みです。好きなので毎日でも食べたくなる。逆に食べないと不安になってきちゃうぐらいハマっています。かれこれ4年。毎日のように食べ続けた結果わかったことを、ここでコッソリと教えちゃいます!ここだけの秘密ですよ。
美味しく食べるには方法があります。まずはタイミングが大事。麺に熱いスープをかけてから30秒後がベストタイミングです。
次に方法です。美味しく食べるための方法は、『食べ始める前に麺とスープを絡めるために一度、底の麺を持ち上げてかき混ぜること』です。ちゃんと持ち上げて混ぜるのがポイント。
ちゃんとお箸を器の底までしっかり入れて、一気にグワって持ち上げて、すぐ戻す。躊躇すると空気に触れている時間が長くなるので麺の温度が下がっちゃいます。「食べるベストタイミングの30秒」以内に完了させてください。
冷たい麺に熱いお出汁をかけるので、どうしても器の中で温度ムラができてしまいます。その温度ムラを解消させるのが、底の麺の持ち上げなんです。器の底の麺を持ち上げることによって、器の上の麺が底へ行く。底の方が出汁の温度が高いので、温度の低い器の上の麺も温められます。
食べ始めて10分までは麺のコシが残っていますが、10分を過ぎるとヤワヤワな麺になってしまい、美味しさが半減しちゃいます。食べるのが遅い人はしょうがないですが、できるだけ熱いうちに食べてください。
八重山そばつゆ
荷川取食品さんも、八重山そばのそばつゆを作ってくれています。金城製麺所さんの濃縮タイプに対して、荷川取食品さんのつゆはぶっかけタイプ。水やお湯で薄めないでそのまま使ってください。
荷川取食品さんの八重山そばだしの特徴はカツオ以外にトンコツ、昆布で出汁をとっていること。トンコツといっても、九州の豚骨ラーメンのように白濁するまで入っているわけではありません。
スープの色を見てもらえばわかると思いますが、トンコツがこくないのでほのかに動物っぽい味がするなってぐらいです。味だけで言えば、昆布のグルタミン酸、カツオのイノシン酸が相乗効果を出してくれてガツンときます。トンコツは影を潜めている感じ。日本蕎麦のつゆに近い味です。
まず、初めに気づくのがカツオのいい香りです。出汁からカツオが香るほどのカツオが使われています。トンコツの香りはカツオの香りに消されているので、全くしません。香りだけで言えば、暖かい日本蕎麦のかけ蕎麦の香り。
味は、カツオの香りが追加された油少なめの家系ラーメン、もしくは、蕎麦屋さんのそばだしに豚骨の風味が追加された味。なんて言えば伝わるのかな?一番味が近いのは「鴨南蛮そば」かもしれません。京都なんかで食べるような上品なあっさり醤油味の鴨南蛮そばを食べているような味です。
食べ方は袋のままお湯に入れて温めるか、鍋に出汁を開けて温めて麺にかけてください。温度はできるだけ高めにした方が美味しいです。
グツグツと煮込んでしまうと出汁の風味が落ちるので、沸騰する直前ぐらいで火を止めるのがポイントです。
八重山そばの作り方
簡単に八重山そばの作り方を紹介します。本州で食べるラーメンとは作り方が違うので読んでみてください。
生麺タイプの八重山そばの作り方で、最も特徴的なのが「麺を茹でない」ことです。製麺所ですでに茹でてくれているので、これをさらに茹でてしまうと、柔らかくなりすぎて、コシが失われてしまします。トロっトロな煮込みそばにしたかったら茹でてもいいけど、「八重山そば」を楽しみたかったら、そのまま使ってください。
1、袋から麺を取り出し、器に入れる(1人前約200g:袋めん半分)
2、別の容器でスープをあっためる(濃縮スープをお湯で溶かす)
3、麺に具材をのせる(具材は何でもOK、ソーキ肉やかまぼこ、野菜をたっぷりの出るとGOOD!)
4、熱いスープをぶっかける
5、完成
たったの5ステップで完成!簡単、即席なのが八重山そばの特徴です。
器が余分にないときは、熱いスープを作ってから、その中に麺を入れてもOK。その場合、具材をのせる前に麺をスープで絡ませるように混ぜておくとより美味しくなります。
荷川取食品(丸麺・平麺)の知っておきたいこと
一袋でたっぷり450g
荷川取食品の生麺は、一袋でたっぷりの450g入っています。一袋で2人前。2人で食べるからといって2袋買わないように注意です。一袋で2人お腹いっぱいに食べることができます。
間違って2袋買っちゃった人は、冷蔵庫に入れておいて、翌日楽しんでください!
ちゃんと「熱い」お出汁をかけることが重要
冷蔵庫に保管していた麺は特に「熱い」お出汁をかけるのが美味しく食べるコツです。麺の温度が低いと「あったかいお出汁」だとスープが冷め、冷たいそばができてしまいます。麺の温度が低いと食感もゴワゴワして美味しくありません。
美味しく食べるためにも、「熱いお出汁」をジャッとかけて食べてみてください!
「荷川取食品(丸麺・平麺)」が買える場所
荷川取食品の八重山そばは石垣島内では、サンエー、マックスバリュなどのスーパー、知念商会などの小型の商店など食料品を扱う、あらゆるお店に置いてあります。地元に密着した、地元の人に愛される商品です。
サンエーなどのスーパーにはスープも袋に入れられて売っているので、ホテルなどで、すぐに食べたい人は、一緒に買うことをオススメします。石垣島の家庭の味を堪能してみてください。
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