【実録】沖縄での台風の被害はこんな感じ
こんにちは。石垣島ナビです。
沖縄には、毎年多くの台風が来ます。
大型の台風、勢いが強い台風も多く、台風の被害が地域です。
「沖縄で台風が来るとどんな感じなの?」
「沖縄の台風被害は、どう?」って疑問に、お答えします。
本記事を読むと、
・沖縄で台風が来るとどうなるかがわかる
・沖縄の台風の被害がわかる
・沖縄で台風が来た時の対策がわかる
石垣島と西表島に5年以上住んでいる、現地ガイドが紹介する「石垣島の生の情報」です。
記事を読んで、「沖縄の台風被害」を知って、旅行計画の参考にしてください!
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目次
【実録】沖縄での台風の被害はこんな感じ
「沖縄では、勢力の強い台風が接近中です!
現在、台風は沖縄の南の海上を、ゆっくりと…ビューーッ!」
こんな中継をニュースで見たこと、あるんじゃないでしょうか?
現地のアナウンサーが、カッパを着て海沿いで台風の状況を解説している光景。
沖縄は、台風の被害が多い地域です。
直近の10年では、年「平均8個」の台風が沖縄に来ています。
風の強い台風、雨を多く降らせる台風など、種類は様々。
ですが、台風の被害はかなり大きい地域です。
本記事では、自分が実際体験した台風での被害を紹介します。
「沖縄って、台風多いから、慣れてるんでしょ?」って思うかもしれません。
ですが、台風慣れした地域でも台風被害は出ます。
本記事では、実際の写真を交えながら、台風被害をお伝えします。
沖縄の台風
今回紹介する台風は、2015年8月22日〜8月25日に沖縄を通過した「平成27年台風第15号」について紹介します。
台風の詳細はこちら、
期間 | 2015年8月15日〜8月26日 |
最低気圧 | 930hPa |
最大風速 | 50m/s |
平均速度 | 20.2km/h |
最大瞬間風速 | 【西表島】54.1m/s(東北東) |
【石垣島】71.0m/s(南南西) |
最大瞬間風速に限っていうと、石垣島の観測所での記録は歴代1位。
国内でも、歴代7位の記録を作った台風です。
沖縄の台風の被害状況
当時は石垣島の隣の島、西表島でネイチャーガイドをしていた時期です。
石垣島では、車が転がって建物にぶつかったりする被害がありました。
本記事では、「西表島での台風被害はどうだったか」を写真を交えながら詳しく紹介します。
台風前日(2015年8月22日)
西表島では、台風前日から、普段以上の強風が吹き荒れていました。
海岸沿いは砂が巻き上げられて飛んでくる。
目が開けてられない状況です。
波も高く、砂が巻き上げられて茶色に濁っているのもわかります。
「ゴゴゴゴゴゴゴッ!」という、波の音が住宅街にもこだまします。
海から風が吹き付けるので、砂が巻き上がる。
西表島の砂は、特にサラサラで細かいので飛ばされやすいです。
普段は、緑が生い茂る道も、砂で覆われていました。
植物も砂に埋もれてしまっています。
海岸沿いに生えているアダンも、砂をかぶってへし曲がってます。
港へ行ってみると、普段穏やかな港にも、うねりが入ってきています。
遠くの山には、雨雲がかかり、大雨が降っているのがわかります。
港ではガラスが割れないようにネットや車を使って、対策をしています。
自動販売機も、壊れないように、ガムテープで補強されています。
台風当日(2015年8月23日)
台風当日は、暴風。
コンクリート造りの平屋にいても、「ビュー!ビュー!」と風が吹き付けます。
風だけならいいんですが、雨が混じって降るので、雨の重さで植物がなぎ倒されています。
窓越しに見ていても庭木が地面にペッタリと倒れてしまっているのがわかるほど。
家のドアなどを開けると、ドアが急に閉まるので注意が必要です!
指ぐらいは、簡単に失う勢い。
家の中でおとなしくしているのが一番。
案の定、昼前に停電。
どうやら電柱が倒れたようで、電力会社のホームページを見ても、復旧のめどは立たず。
焦ってもしょうがない。
なるようにしかならないので、冷蔵庫の中の食料を食べて就寝。
結局、夜まで電気が来なかったので、1日中、暗い家の中で過ごしました。
台風翌日(2015年8月24日)
翌日になると、雨も収まったので、被害状況を見回ってみました。
道路には、葉が散乱しています。
海岸へ続く道には、防風林の枝が折れて飛んできています。
こんな太い枝が折れて飛ぶぐらいなので、台風の日に外出なんて無理です。
被害が大きかったのが特に海沿い、
幹の太さが直径60cmほどもある防風林が折れています。
防風林として植えられている「モクマオウ」という木です。
枝葉にしなりがあるので、防風林として植えられていました。
今回の台風では、キャパシティーオーバーだったんでしょう。
割り箸を折るぐらい簡単に、大木を折っています。
普通は、根本がメリメリと持ち上がって抜けるのが一般的。
ですが、瞬間的に、ものすごい勢いの風が吹くと、ポキッと折れます。
今回の台風の威力が見てとれます。
海も波が高く、かき混ぜられています。
山で降った雨が土砂を押し流してきているので、元どおりの透明な水に戻るのに1週間はかかります。
台風が去ったからと言っても、海が穏やかになるまでには最低3日はかかります。
潮流も早くなっているので、最低1週間ほどは、海には近づかないのがおすすめです。
市街地の学校方面に行ってみると、
景色が何かおかしい。
まず、学校の体育館の屋根が剥がれています。
「屋根って、あんな風になってたんだ」なんて思っちゃいました。
表面のコーティングが剥がされ飛ばされています。
校庭にあったフェンスも、見事になぎ倒されています。
「倒された」というより、「へしゃげた」という言葉の方がしっくりきます。
フェンスをひねって潰した感じ。
沖縄の台風の威力は、金属も破壊するほど凄まじいものです。
道路へ戻ると、大木が根っこごと持ち上がってました。
枝を見てもらえばわかると思うんですが、前日までに、枝を切り落とした木です。
大きい木は枝葉で風を受けやすいので、倒れないように行政が枝打ちをしてくれます。
そんな枝打ちの甲斐なく、完全に倒れて、道を塞いでいました。
大木がゴロゴロと倒れるので、台風が過ぎた後は、住民総出で清掃作業をします。
土建会社さんは、重機を出してくれ、木を撤去。
一般住民も、一家に1台はチェンソーを持っているので、1週間ぐらいかかって街を綺麗にします。
西表島では幸い、人的被害はなかったですが、色々と大変なのが沖縄の台風被害です。
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もし、沖縄旅行中に台風が来たら?
もし、沖縄旅行中に台風が接近してきたら、どうしたらいいでしょうか?
今回紹介した「平成27年台風第15号」ほどの大きさの台風は、少ないですが、対策は必要です。
台風の対策は2つ、
・台風の状況を調べる
・台風の状況に応じて対応する
台風の状況を調べる
まずは、台風の状況を調べるのが必要です。
近年では、一般市民でもレーダーなどの観測機器を使って、状況を知れるようになりました。
インターネット上に公開されているので、誰でも見ることができます。
日本のレーダーだけでなく、米軍レーダーの情報も見れるので、比較して判断できます。
詳しい内容は、こちらの記事に書いてあるので、参考にしてください!
関連記事>>>沖縄で台風が来たら米軍レーダーもチェック!
旅行中の対策方法
では、実際に台風の勢力、コースがわかった時、どう対処したらいいか?
発生直後で、まだ遠くにある場合は、
・旅行を中止し、本州へ帰る
のが、一番おすすめの対策です。
理由は、飛行機が飛ばなくなるから。
台風当日は、飛行機が欠航することは当然なんですが、翌日も復旧が遅れると欠航する場合もあります。
具体的には、電柱が倒れるなどの被害も出ます。
電柱が倒れると、電気の復旧に時間がかかることも。
地区によっては、「1週間近く、電気が来なかった」って事例もあります。
飛行機は、離島島民の生命線。
長期間、完全にストップすることはありませんが、混雑することは間違いないです。
「観光できるじゃん?」って思うかもしれませんが、復旧にも時間がかかる。
飛行機が飛ばないと、食料などの物資がなくなる。
コンビニの棚も4日ぐらいは、空っぽになり、
「台風のため、入荷が遅れています」の張り紙。
慣れている人は、家でのんびりと過ごすんですが、旅行中だったらそうもいきません。
だから、沖縄の台風は「避ける」のが一番なんです。
旅行前、旅行中の対策を詳しくまとめてみました。
興味がある人は、こちらの記事も読んでみてください!
関連記事>>>沖縄旅行で台風がきたら、どうする?
それじゃあ、楽しく旅してね!
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