セマルハコガメ
こんにちは。石垣島ナビです。
沖縄には、数多くの生き物が住んでいます。
天然記念物に指定されている動物、植物も多いのが特徴。
石垣島と西表島のみに住んでいる動物が「セマルハコガメ」です。
「セマルハコガメの特徴は?」
「本州でセマルハコガメが販売されてたけど、あれ?」
「セマルハコガメは飼育できるの?」って疑問に、お答えします。
本記事を読むと、
・セマルハコガメの特徴がわかる
・セマルハコガメが本州で販売されている理由がわかる
・セマルハコガメが飼育できるかどうかがわかる
石垣島と西表島に5年以上住んでいる、現地ガイドが紹介する「石垣島の生の情報」です。
記事を読んで、石垣島の「セマルハコガメ」を知って、会いに行ってみてください!
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セマルハコガメ
セマルハコガメは、天然記念物に指定されている動物です。
沖縄では、石垣島と西表島にしか生息していないカメで、海ではなく、陸を歩いているカメ。
沖縄にいるセマルハコガメは「ヤエヤマセマルハコガメ」と言われています。
基本的に、触るのも禁止されており、大変、貴重な生き物として保護されている動物です。
石垣島や西表島にいるセマルハコガメは、
・天然記念物
・捕獲禁止
・基本的に接触も禁止
・島外への移動禁止
な動物です。
生態系を守るためにも、接触や餌付け、捕獲、島外への移動は禁止されています。
本州のペットショップで販売されている「セマルハコガメ」は外国産のセマルハコガメです。
石垣島や西表島にいる「ヤエヤマセマルハコガメ」とは種類が違うので、注意してください。
同じ種族ではありますが、取り扱いは、大きく違いますので混同しないようにしてください。
※「ヤエヤマセマルハコガメ」は文化財保護法によって守られている動物です。文化財保護法第107条「重要文化財を損壊し、き棄し、又は隠匿した者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は30万円以下の罰金に処する」という罰則もあります。
セマルハコガメの特徴
セマルハコガメの特徴は、
・甲羅が丸い
・顔が黄色っぽい
・甲羅で蓋ができる
セマルハコガメの名前の由来は、「背中の甲羅が丸いから」です。
背(セ)中が丸(マル)い箱がめ(ハコガメ)で「セマルハコガメ」。
石垣島や西表島にいるセマルハコガメは、顔が黄色っぽいのが特徴です。
大きさは30cm程度の大きさ。
雨上がりに道路を横断していたり、海沿いの林の中でよく見かけることがあります。
道路に出て来やすいので、車に轢かれてしまうことも多い動物。
石垣島や西表島で、レンタカーを運転する際には、動物が横断していないかどうか、注意しながら走ってください。
場所によっては、山間部でも見かける場合があります。
海沿いの林に比べて、山間部には、数が少ない印象。
山で見かけるのは、結構、珍しいです。
身体的には、背中が丸いのが特徴的。
ですが、外敵に襲われそうになった時に、甲羅に蓋をして完全防御ができるのも特徴の一つです。
頭と手足を引っ込めて、甲羅の中に完全に隠れてしまいます。
甲羅の中に身を引っ込めると、5分ほど、じっとして動かなくなります。
甲羅の色が、枯れ草の色に似ているので、じっとしていたら見つかりにくくなります。
「さっきまで、そこにいたのになぁ」って思っちゃうぐらい、かくれんぼ上手です。
お腹側は、ちょうつがいの様になっており、2枚の蓋がしっかりと閉じます。
鳥などの襲われても、くちばしを入れる場所がないので、甲羅で完全に身を守ることができるカメです。
外敵がいなくなると、ゆっくり、ゆっくり周囲を確認しながら出て来ます。
かなり警戒心が強い動物なので、動き出すまでに、かなり時間がかかる。
動くものに敏感に反応するので、セマルハコガメを見つけたときは、じっとしていてください。
動き出すまでは、ゆっくりなんですが、歩くスピードは思いの外、早い!
すぐに、木の根元や、草むらに逃げ込んでしまいますよ。
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セマルハコガメが販売されている理由
本州のペットショップでは、セマルハコガメが5,000円〜8,000円ほどの価格で販売されています。
日本のセマルハコガメは天然記念物なので、輸出、販売は禁止されています。
では、なぜ、ペットショップで売られているのか?
その答えは、「外国産のセマルハコガメ」だからです。
日本国内にいるセマルハコガメ(ヤエヤマセマルハコガメ)は天然記念物なので、法律によって保護されています。
しかし、外国のセマルハコガメは、その国の法律次第。
法律に違反しない動物が輸入され、販売されているんです。
ペットショップに売っているセマルハコガメは、石垣島や西表島にいるセマルハコガメとは違う生き物です。
「ペットショップのやつと同じだぁ」って、捕まえたりしないでくださいね!
※天然記念物の「ヤエヤマセマルハコガメ」は文化財保護法で保護されています。罰則もあるので、絶対に違反しないでください。
外国のセマルハコガメは、中国、台湾に生息しています。
中国では、ペットや、食用、薬用になっていて、乱獲、密猟などの影響で個体数が激減しています。
ペットとして飼う場合も、きちんと最後まで飼育できる人だけ飼ってください。
セマルハコガメの飼育
日本のセマルハコガメは、飼育できません。
餌付けもしないでください。
飼育できるセマルハコガメは「ペットショップで販売されている外国産」のセマルハコガメのみです。
基本的にセマルハコガメは雑食です。
石垣島や西表島に生息しているセマルハコガメは、野生の植物の実、果物、動物の亡きがら、虫など様々なものを食べています。
西表島でガイドをしている時、セマルハコガメを5匹ぐらい見かけた時がありました。
「おかしいなぁ」と思って、セマルハコガメが歩いてくる方角を調べてみると、野生のイノシシの亡きがらを食べている光景を目撃したこともあります。
動物の糞の中にいる虫を食べるために、糞の中に頭を突っ込んでいたり。
家庭の生ゴミ捨て場で野菜の残りを食べていたりもします。
果物がなる季節になると、果物の木の下に現れたりと、食べ物がある場所で見かけやすいカメです。
ペットショップで購入する場合は、
・カメの餌
・ワーム
・ゴキブリ
などを餌として与えるといいです。
野菜の切れ端なども食べるので、食べさせてみてください。
また、セマルハコガメは、暖かい場所を好むので、ライトをしっかりと浴びさせること、水辺より陸地を多くして、糞の始末を綺麗にすることが必要になってきます。
かなり手間がかかる動物ですが、かわいらしい表情の動物です。
石垣島の自然で出会った時は、触らずに、愛くるしい表情をじっくりと眺めてみてください。
それじゃあ、楽しく旅してね!
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