沖縄の旧正月<2019年>行事や料理、風習とは?
こんにちは。石垣島ナビです。
沖縄では旧暦を使った行事が多数残っています。新暦の正月(1月1日)もお祝いするんですが、地域によっては旧正月(新暦の2月ごろ)もお祝いする風習が残っています。
2019年は2月5日が旧正月。旧正月は石垣島島内でもお祝いごとが行われました。
今回は「旧正月」について紹介していきます。
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目次
「旧正月」
2019年は2月5日
沖縄の旧正月は「旧暦」の暦の正月のことを言います。中国や台湾でも「旧暦」で正月を迎えるのは有名ですが、沖縄でも旧正月は大事な文化として残っています。
2019年の旧正月は2月5日でした。中国では「春節」と呼ばれる行事。中国では7日間ぐらい続く行事ですが、沖縄では1日。中国文化の影響があるせいか、沖縄でも各地で旧正月をお祝いします。
毎年新暦の2月前後にやってくる
沖縄では新暦の正月(1月1日)もお祝いするので、正月は2回。あの世の正月と言われる十六日祭を入れると3回正月を祝う習慣があります。
旧正月は新暦でいうと2月上旬から中旬にかけて。月の満ち欠けで決まるので、毎年変動します。
沖縄の旧正月とは
沖縄の旧正月は「初御願(はちうがん)」が行われます。<はつおがみ:初拝み>が訛って「はちうがみ」「はちうがん」と変化してきたのでしょう。
「旧暦の1年の始まりに初めて拝みますよ」という意味で、神様が祀られている「御嶽(うたき:石垣ではオン)」へお参りにいきます。
各地域の御嶽では旗頭がたてられ「初御願」が行われた後で、近くの施設で三線、民謡などを奏で、歌い踊り、お祝いします。みんな正装でお祝いに参加。最後はカチャーシーという踊りをみんなで踊って解散。
島ならではのお祝いの光景でもあります。
基本的に近所の人が集まってお祝いする場なので、知らない人は参加できない行事でもあります。
初見の人は「こいつ誰だ!?」って、ジロジロと見られるので注意です。
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石垣島の旧正月
石垣島の宮鳥御嶽でも、旧正月のお祝いをしていました。2月なので、天候は思わしくないですが、雨が降らなくてよかった。宮鳥御嶽の目の前を通ると旗頭が立っています。
ひとまず、手を合わせ、神様にご挨拶だけしていると、目の前には民謡の衣装を着た人、お祝いに参加したおじいがお土産を手に帰っていきます。どうやら繁盛節などの踊りが踊られたみたいです。
初御願では「子孫繁栄、五穀豊穣、無病息災」をお願いするので、縁起のいい踊り、楽曲が選ばれたのでしょう。
参加した人の服装一つとっても、新年をお祝いする気持ちを感じることができます。
旧正月の挨拶
沖縄と一口に言っても、地域によって方言が違うので挨拶の仕方も変わってきます。
一つ例を挙げると、沖縄本島では、
いい そーぐゎち でーびる
(いい 正月 でございます)
くずや いっぺー にふぇーでーびたん
(去年は とても ありがとうございました)
くとぅしん ゆたさるぐとぅ
(今年も よろしくお願いします)
うにげーさびら
(よろしくお願いします)
という挨拶をされるようです。基本「うちなーぐち」と呼ばれる「沖縄弁」なので何を言っているかわかりずらいですが、慣れてくると段々と聞き取れるようになってきます。
関連記事>>>【沖縄方言の聞き取り方】昔の沖縄には「え」と「お」が無かった!
旧正月の食べ物
旧正月では一般的にソーキ汁を作って年を越し、縁起のいい食べ物を食べてお祝いします。
ソーメンや田芋(たいも)、昆布などの縁起のいい食材を中心に食べる習慣。
旧暦の正月に初めて汲みあげる水のことを「若水」といい、飲むと健康・豊年・幸せが訪れるという言い伝えがあります。
旧正月の風習
旧正月の風習といえば、「赤紙(アカカビ)」と言われる紙と「昆布を巻いた炭」が重要なアイテムとなります。
赤紙とは火の神様(ひぬかん)へのお供えものの下にしく「赤・白・黄」の3色の紙です。
「おもち」に「みかん」や「だいだい」を乗せて、塩を添えて飾るのに使います。
紙の色には意味があって、「赤」は「健康でありますように」、「白」は「運がひらけますように」、「黄」は「金運に恵まれますように」との祈りが込められています。
炭に昆布を巻くのは、「たん(炭)と喜び(よろ昆布)がありますように」との願いが込められています。
さらに詳しく>>>沖縄の赤紙(アカカビ)とは、意味と込められた願い
お店はやってる?
小さい商店などは、旧正月の日は店を閉めてお祝いしたりもします。石垣島では市街地のレストラン、お土産屋さんなどは比較的開いていることも多いので、旅行にはあまり影響はないです。
ですが、市街地を外れた場所へ行くと、結構お店が閉まっていることが多いので、遠出するのはあまりおすすめできません。石垣島の集落では、行事(神事)というのは一大イベントになります。特に神様へのお祈りをする行事は地域の人が総出で準備、参加します。
そういう日は、お店を閉めるのが当たり前です。市街地では、本州からの移住者も多いので「地域の行事に参加しなくちゃいけない」ってことは少ないですが、市街地外の集落では伝統として行事が大切にされています。
旅行するときも、「今年の旧正月はいつかな?」と調べてから旅行するのがいいです。
それじゃあ、楽しく旅してね!
【アクセス】各地の御嶽
【おすすめの時期】旧暦の正月
【みどころ】基本、旅行者は参加できません
【滞在時間】5分(地域の人の行事なので、遠くから拝む程度にしてください)
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