【フクギ】石垣島の家に植えられている木
こんにちは。石垣島ナビです。
石垣島の民家に必ずと言っていいほど、植えられている木があります。
その木は「フクギ」という木です。
場所によっては道沿いに植えて、フクギの並木道を作っている集落もあったりと、沖縄では身近に生えているフクギ。
今回は、「フクギ」について紹介します。
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フクギ
沖縄の住宅に植えられている木といえば、「フクギ」と言われるぐらい沖縄では有名な木です。
主に防風林となってくれるので、家に入ってくる風除けとして植えられています。
フクギは、樹高が高い木なので、その分「根」もしっかりと張ります。
台風などの大風が吹いても倒れにくい木で、塀を支えてくれるので、塀の倒壊も防いでくれる役割もある。
樹皮は染物の「染料」に使われます。
色味の深い「黄色」の染料として使われてきた歴史もあり、沖縄の生活に根ざした木です。
フクギは「沖縄の防風林」
フクギは沖縄の防風林として利用されてきた樹木です。
家の敷地内に植えて、屋敷内に入ってくる風を防いだり、塀の倒壊を防いだりする役割があります。
フクギに一旦、風、雨が当たることで、家に直接、雨風が当たるのを防いでくれる。
台風の時には、枝葉はバサバサ揺れますが、幹はしっかりとしており、とても頼もしい木です。
田舎の集落まで行くと、集落内の主要な道路の道沿いに「フクギ」を植え、「フクギ並木」を作っている集落もあります。
風除け、潮風除けって意味合いで植えられていることがほとんど。
ですが、夏には、日差し除けにもなってくれます。
だから、集落の中を吹き抜ける風は、涼しく気持ちのいい!
フクギ並木を歩いていると、木漏れ日が綺麗で、落ち着いた雰囲気を作り出してくれます。
沖縄の海沿いの集落にいるんだなぁって気持ちを高めてくれる光景。
石垣島の近くだと、「西表島の船浮集落」がフクギ並木が綺麗な集落です。
一度足を運んでみてはどうでしょうか?
フクギの葉
フクギは防風林として使われるような木ですから、樹高が高く、幹が太い。
植物学的には常緑高木に分類される植物です。
葉は対生でタマゴ型の形が特徴的な木です。
フクギの花
5〜6月にクリーム色の小さな花を咲かせます。
花が散った後、道路に落ちている花を拾いあげると、香りが強い!ポプリのようないい香りがします。
フクギの実
実は3cmほどの大きさの「柿」みたいな形をしている実です。
夕方になると「ヤエヤマオオコウモリ」が飛んできて、一生懸命、実を食べている光景を見ることもできます。
齧ってみても、味はほとんどしないんですが、動物にとってはご馳走です。
フクギの根
樹高が高いので、根をしっかりと張るのも特徴の木です。
防風林に使われる木ですから、倒れたら大変。
しっかりとした根を深くまで張るので、ちょっとやそっとではビクともしません。
大きく成長していくと、根元のアスファルトも割ってしまうぐらいの勢いで成長していきます。
それほどしっかりとした根なので、フクギの側に塀を作るのが一般的。
台風で塀が倒れないように支える役割もあります。
伝統的な建築様式の家には、必ずと言っていいほど植えられている木。
石垣島へ行った時は、塀のそばにある木をよく見てください。
葉っぱが丸いタマゴ型をしていれば、それがフクギです。
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フクギの樹皮は「染料」に使われる
防風林、日除けの役割で植えられているフクギですが、樹皮は染料としても使われる植物です。
沖縄の染物「紅型」「琉球紬」「久米島紬」の色味の深い「黄色」にはフクギが使われています。
フラボン系の色素で染められる黄色は、なんとも色鮮やかで、心惹かれる色です。
フクギの染料は、アルカリ媒染で赤みの黄色に、すず媒染で黄色、銅媒染で黄緑色に、鉄媒染で黒みがかった青緑色に変化する特徴もあります。
染め方によって、いろんな色が表現できる染料でもあります。
伝統装束の染料に使うため、家の近くに植えられていることが多い。
台風が通り過ぎると、樹皮が剥がれ落ちることもあり、剥がれ落ちた樹皮を使って染色します。
石垣島では、フクギの染色を使って「紅型」を作成している「福ん黄(ふくんき)」さんなどの工房もあります。
伝統的な染色方法を後世に伝えているお店で、バッグやハンカチなどのお土産の販売もされています。
街並み、防風林、染料、コウモリの餌など、様々な使い方がされているフクギ。
石垣島の島の生活に欠かせない役割をしてくれている樹木です。
石垣島を旅する際には、フクギを探してみてください。
触ると、力強いパワーをもらえますよ!
それじゃあ、楽しく旅してね!
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