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イリオモテヤマネコ

 

西表島に生息する「イリオモテヤマネコ」の紹介です。

 

イリオモテヤマネコ

イリオモテヤマネコは西表島に生息するヤマネコです。

世界でも西表島にしか生息していません。

西表島の固有種でありながら、国の特別天然記念物にも指定されています。

 

イリオモテヤマネコとは

イリオモテヤマネコは、西表島で発見されたヤマネコです。

遺伝子を調べると、「ベンガルヤマネコ」に近い動物と言われています。

 

イリオモテヤマネコの学名

イリオモテヤマネコの学名は「Prionailurus bengalensis iriomotensis」です。

ベンガルヤマネコの学名が「Prionailurus bengalensis」、ベンガルヤマネコに似た学名を持っています。

学術上では、ベンガルヤマネコの亜種として位置づけられています。

 

イリオモテヤマネコの英語名

イリオモテヤマネコの英語名は「Iriomote Cat(イリオモテキャット)」と呼ばれています。

「Iriomote Wild Cat(イリオモテワイルドキャット)」や「Wild Cat(ワイルドキャット)」と呼ばれることもあります。

 

イリオモテヤマネコの呼ばれ方

西表島では方言で「ヤマピカリャー(山でピカッと光る生き物)」や「ヤママヤー(山にいるネコ)」と呼ばれています。

※西表島の方言で、ネコは「マヤ」と呼ばれます

 

イリオモテヤマネコとネコの違い

イリオモテヤマネコには、普通のネコにない特徴があります。

 

【普通の猫との大きな違い】

 

特に、耳の後ろにある白い模様は「虎耳状斑(こじじょうはん)」と呼ばれ、虎の仲間にある模様です。

ただの模様ではなく、「夜道でも子供が迷子にならないようにする」という役割もあります。

 

イリオモテヤマネコの大きさ

大きさは普通のネコより一回りぐらい大きいです。

大人のイリオモテヤマネコは、後ろ足が「ずんぐり」している印象。

見た目には尻尾も太く、長く、見た感じからしてモフモフしています。

 

イリオモテヤマネコの鳴き声

イリオモテヤマネコの鳴き声は「ガァゥォー」「グヮァー」と言った感じの鳴き声です。

普通のネコのように「ニャーニャー」とは鳴きません。

※西表野生動物保護センターで録音されたヤマネコの鳴き声が展示されています

 

イリオモテヤマネコの生息数

西表島で夜に見かけたヤマネコらしき影(真偽は不明です)

イリオモテヤマネコの頭数は、100頭前後と言われています。

環境省が発表している頭数は、2008年の段階で「100頭前後で減少傾向」としています。

 

環境省は約10年おきに、イリオモテヤマネコの全頭調査を実施しています。

 

前回の1997年の調査でも100頭前後と言われていました。

最新の調査でも頭数自体は、あまり変わりませんでしたが、「メスが減少してきている」という結果が得られたようです。

 

メスが減ってきているってことは、産まれる子供が少なくなってしまうので、「減少傾向」になるのではないかと予想されています。

 

西表島でヤマネコを見れる確率は何%?

結論からいうと、西表島で旅行中にヤマネコを見れる確率は「ほぼ0%」です。

私自身、西表島に5年間住んでいましたが、多くても「年に4回」でした。

【ヤマネコを目撃した回数(年間)】

1年目:3回

2年目:4回

3年目:4回

4年目:3回

5年目:2回

 

1ヶ月に30件ぐらい目撃報告がある

西表島でのヤマネコの目撃報告は、1ヶ月に「30件ほど」あります。

計算上では「1日に1回、誰かが、どこかでヤマネコを目撃している」ことにはなります。

 

イリオモテヤマネコの発見

イリオモテヤマネコは、学術上は1965年に発見されました。

西表島では、それより以前に目撃されていたんですが、確証がありませんでした。

1967年には論文が書かれ、新種と認められて、はじめて世界に「新しいヤマネコ」として認められました。

 

イリオモテヤマネコを保護するルール

イリオモテヤマネコが生息する西表島には、ヤマネコを守るためのルールがあります。

というのも、イリオモテヤマネコは「家庭で飼っているネコ(家ネコ)」がかかる病気に感染してしまいます。

人里に近づいてきたヤマネコに病気が移らないように、「竹富町ねこ飼育条例」というものが作られました。

 

ヤマネコの日(4月15日)

イリオモテヤマネコの発見から、ちょうど50年後の2015年。

イリオモテヤマネコが生息する西表島では50周年を記念して「ヤマネコの日」という記念日を作りました。

 

イリオモテヤマネコが発見された日が4月15日だったので、毎年4月15日は「ヤマネコの日」になりました。

毎年ヤマネコの日が近づくと、何かしらヤマネコ関連のイベントが増えています。

 

「イリオモテヤマネコのモニュメント」や「イリオモテヤマネコのロゴマーク」を作ったりと、島を盛り上げる日になっています。

 

イリオモテヤマネコのモニュメント

西表島でピナイサーラの滝を眺められる「海中道路」、と、マングローブ林が美しい「後良川(シーラ川)の展望所」付近にイリオモテヤマネコのモニュメント(銅像)が建てられています。

結構リアルに作られていて、ポーズも違います。大きさは実物よりかなり大きいですが、後ろ足や尻尾が太いところはそっくり。

「海中道路」と「後良川」へ寄る機会があったら、一緒に記念撮影してみてください!

 

イリオモテヤマネコのぬいぐるみ

西表島や、石垣島のお土産として、「イリオモテヤマネコのぬいぐるみ」も買うことができます。

リアルな表情のやつや、イリオモテヤマネコのキャラクターぬいぐるみまで、種類が豊富。

西表島のお土産にもおすすめです。

【ぬいぐるみが買える場所】

 

イリオモテヤマネコのステッカー

イリオモテヤマネコのステッカーは、西表島の売店で購入できます。

旅の記念にどうぞ!

【ステッカーが買えるお店】

 

イリオモテヤマネコと交通事故

イリオモテヤマネコの交通事故は、毎年と言っていいほど発生しています。

残念ながら、毎年5〜8頭前後のイリオモテヤマネコが命を落としています。

 

イリオモテヤマネコが事故にあう理由

イリオモテヤマネコが交通事故に会う理由は、

・道路で轢かれた動物を食べにくるから

・湿地帯を通って海に出かける習性があるから

 

道路で轢かれた動物を食べにくる

イリオモテヤマネコは肉食性なので、「トカゲ」「カエル」「鳥」「魚」などの動物を食べます。

西表島の道路にはカエルやトカゲ、鳥が出て来やすいため、車に轢かれてしまうことが多いです。

車に轢かれた動物を食べに出てきたヤマネコが轢かれてしまうという事故が多発しています。

 

湿地帯を通り海に出かける習性がある

イリオモテヤマネコは普段は山や森に住んでいますが、マングローブのような湿地帯を通って海へ移動する習性があります。

海では、塩を舐めたり、魚を獲ったりしているようです。砂浜にもたまにイリオモテヤマネコの足跡がついていたりもします。

 

西表島には、元々が湿地帯だった場所を埋め立てて作った道路があります。

イリオモテヤマネコの通り道が道路になったので、ヤマネコも道路を通るようです。

道路の一部は、「道路の下にトンネル」を掘り、山猫などの動物が海へ抜ける道を作っている場所もあります。

 

イリオモテヤマネコを学べる施設

イリオモテヤマネコについて詳しく紹介してきましたが、さらに詳しく知りたい人は西表島にある「西表野生動物保護センター」に足を運んでみてください。

イリオモテヤマネコの剥製の展示や、イリオモテヤマネコの専門家の話を聞くなどの体験ができますよ。

 

西表野生動物保護センター

西表島にある環境省の施設です。

野生動物保護センターでは、事故にあってケガをしてしまったヤマネコを保護したり、イリオモテヤマネコに関しての調査・研究を行なっています。

 

イリオモテヤマネコの剥製が展示されている施設。

イリオモテヤマネコの写真が展示されていたり、録音した実際の鳴き声を聞けたりと、イリオモテヤマネコの生態について知ることができます。

 

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